不登校の3つの原因①:繊細さ、感受性の強さ

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  • この記事でわかること
    ・不登校の子どもの特徴についてわかります。

    ・お母さんの子どもへの理解が深まります。

 
質問者
質問者

不登校の原因がいじめとかじゃないのはわかったけど、そもそも繊細さというのはどういうことなの?

 

 

たなか
たなか

不登校の子に共通しているのは繊細さや独特の感性ですが、これを一言でいうのはかなり難しいです。

でも多くの不登校支援の人は「繊細な子が多いんですよ」と教えてくれます。

質問者
質問者

う~ん、そうなのかな?

 
たなか
たなか

今回は「繊細さ」についてお話しますね。「うちの子って学校に合わない繊細さがあるんだ」という目線で見直してみると、子どものことが理解できますよ。

こちらも合わせてどうぞ。

 

繊細な子は不登校になりやすい

まず、繊細さですが、
フリースクールや不登校支援をしている人に聞くと、
多くの人が「不登校の子って本当に繊細なんです」と教えてくれます。

実際に不登校のお子さんと会うと、
先の先まで読んでしまうような勘の鋭さ
持っていることも少なくありません。

後は、周りが喧嘩したり怒られていたりするのを見ると、
自分は関係ないのにひどく傷つくこともあります。

先生が他の子を怒っているのを見て、
「まるで自分が怒られているかのように」感じてしまう子は、
実は不登校のお子さんでは非常に多いのです。

また、ちょっとした周りの一言で傷ついてしまったり、
相手の裏の裏を読み取ってしまう子もいます。

ある女の子は
「相手の裏の裏まで感じてしまってすごく苦しい」
と話してくれたことがあります。

また、なんというかオカルト的な話ですが、
あの世的な感覚とつながりやすいという子もいます。

「幽霊が見える」とか「ここの空気がすごくよどんでいる」とか。
何かあの世的なものとつながりやすいのも、
ある意味では繊細さかもしれません。

ただ、この繊細さと言うのはある意味では長所でもあります。

不登校の子は繊細さゆえに相手の気持ちを敏感に察知するので、
人と合わすのが上手なところがあるのです。

独特の感受性

また、不登校のお子さんの特徴として、
独特の感受性がある子もいます。

例えば、普通の人(?)は褒められるとうれしいと感じます。
しかし、中には褒められてもうれしいとは感じにくい子もいます。

他の子は遠足が楽しいけど、遠足が苦痛になる子もいます。

不登校のお子さんが良く感じることの一つに
周りの子とは違う感じが昔からあった」というのがあります。

他の子が楽しくしているのに、自分は楽しくはない。
そうした違和感をずっと持っているのです。

自分とは全く違う子たちと会い続けるのは非常に苦しいものです。

そのため、不登校のお子さんの多くは
漫画やアニメなどサブカルチャーに没頭することもあります。

そうした創作の世界で、自分の世界を作り上げるしかない子がいるのです。

独特の感性を一言でいえば、
自分の世界が強い子」とも言えます。

そうなると、
周りと合わすことは非常に苦痛になってしまうのです。

しかし、それでも
頑張って周りに合わそうとするのが
不登校のお子さんの特徴です。

まだ「違うしいいや!!」と思えたのなら、
非常に楽なはず。

それができないからこそ、

学校に行けなくなるくらい頑張ってしまうのです。

こんな経験ありませんか?

不登校あるあるの一つに
親の心の動きが完全に読まれてしまう
というのがあります。

例えば、お母さんやお父さんが
「こうすれば学校に行くだろう」
と思ってやったやり方やノウハウはまず通用しません。

不登校解決のノウハウはいくらでもありますが、
それらが効果があるのは、親自身が
「学校とこの子の人生は関係がなかったんだ」
と、こころから思えるようなったときです。

心のどこかで「こうすればこの子は動くはずだ」と
思っていると、子どもは逆に先手を打つようになります。

その一番のケースは
「ゲーム買ってくれたら、学校に行く」
でしょうか。

この時に、親が嬉しくなってゲームを買うと、
子どもは確かにしばらくは学校に行くでしょう。

しかし、すぐに行かなくなります。

その後、「○○買ってくれたら学校に行く」と、
どんどん要求をしていきます。

もしくは、ある日急に親子関係が悪くなり、
子どもが部屋から出なくなってしまったり、
家庭内暴力が出現したりするケースもあります。

子どもは心の中でわかっているんですね。

「親は学校だけでしか自分を見てくれない」

「本当に自分のことを見てくれないんだ」

と。

親が思っている心の奥底に敏感に気づいていしまう。

こういったところが不登校の子どもの特徴でもあります。

そのため、先を読まれてしまい、
親をコントロールしだすようになります。

そうなると親子関係が一気に崩れてしまい、
より不登校解決からは遠ざかってしまうのです。

どうして繊細だと不登校になりやすいのか

ここで

「繊細さ、独特の感性を持っていると
なぜ不登校になりやすいのか」

と疑問が出てくると思います。

その疑問に答えるためには、
まず「学校」について考える必要があります。

学校とは「周りに合わせることを学ばせる場」です。

つまり、学校とは独特の感性や繊細さがあっても、
それを抑えながら上手に周りと合わせることを学ばせる場なのです。

それが平気な子もいます。
その環境の中で自分を上手に出すこともできます。

しかし、その中では窮屈になってしまい、
息苦しさを感じてしまう子もいるのです。

また、そういう子に限って周りに合わせるのがうまいので、
周りの大人は気づかないまま、
ある日急に限界を迎えてしまって学校に行けなくなってしまうのです。

「まさかうちの子が!?」状態です。

繊細さや独特の感性を持っていて、
学校の中で合わなさを感じながらも頑張って合わしている子は、
不登校になる可能性は高くなると思います。

ちなみに、不登校あるあるの一つは

「友達と仲良く過ごしていた(ように見えた)」
「先生からも評判がよかった(ように見えた)」
「親の言うことも聞いてくれた(ように見えた)」

ということ。

でも、これって子どもに聞いてみると、

「無理して合わせていた」

「自分を押し殺していた」

と話してくれるケースが多いんですよね。

HSPと不登校の関係は?

最近、繊細過ぎる人と言うことで
HSPという概念が流行になってきています。

HSPとは繊細過ぎというより、
刺激を受け取る受容体の反応が強すぎる人を指します。

例えば、光やにおい、音、味にかなり敏感な人がHSPです。

具体的に言えば、
特定のにおいをかぐと吐き気が止まらなくなったり、
音が複数あると集中ができなかったりします。

HSP=不登校と考えられやすいですが、
私が今まであった人たちの中でHSPの子はほとんどいませんでした。

もちろん、ストレス状況が続いて
感覚過敏になっている人はいましたが、
落ち着いてくると刺激に敏感に反応することは
少なくなってきました。

ここでお話している繊細さ、
独特の感性はHSPとは別物だと考えてください。

(もちろん、一部似通っているところもありますが)

HSPで、
教室がしんどいと言いながらも
友達と楽しく過ごせる子もいます。

不登校の繊細さというのは、
どちらかと言うと学校や教室の雰囲気に
合いにくい繊細さと言う感じです。

お父さん、お母さんにお願いしたいこと

以上、不登校の原因の一つである
「繊細さ、独特の感性」についてお話をしてきました。

ここで一つお父さん、お母さん、
もしくは学校の先生にお願いしたいことがあります。

それは不登校のお子さんを見るときに、
「繊細なところ、独特な感性」と言う視点で
振り返ってみてほしいのです。

これはお子さんを理解する第一歩になり、
私もカウンセリングでいつもお願いしていることです。

そこが見えてくると、
「なぜ学校に行けないのか」
その理由が見えてくるようになります♪

まとめ

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

以下、この記事のまとめを書かせていただきます。

  • 不登校の子は感受性が高い子、繊細な子が多い。
  • そのため、学校への合わなさを感じている
  • 繊細さゆえに「良い子」と言われることが多かった。
  • 一度、「繊細な子」「感受性が高い子」という目で見てみると、子どもの理解がしやすくなる。

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