なぜ不登校は起こる?262の法則から本当の原因について考えてみる

この記事は約5分で読めます。

不登校ってなぜ起こるのか、これは多くの人が疑問に思っていることです。

未だに不登校の本当の原因について知らない専門家やスクールカウンセラーもたくさんおられます。

そして不幸なことに、そうした方の「学校にすぐに戻さないとこの子の人生大変になるよ」という言葉を真に受けてしまい、さらにメンタルが壊れてしまう親子をたくさん見てきました。

今回は262の法則いう視点から不登校の本当の原因について考えてみましょう。

262の法則とは?

「262の法則」とはイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートの研究から出てきた考え方です。
別名パレートの法則とか呼ばれていて、組織マネジメントの研修とかで出てくることが多いです。

簡単に説明すると、

どんな組織でも「上位層2割:中間層6割:下位層2割」に分かれるという法則です。

別名「働きアリの法則」とも呼ばれ、
以下のように働きアリの性質になぞらえて説明されることもあります。

アリの巣の中では「2割」の働きアリがよく働いて食料を集め、「6割」は平凡な働きで、「2割」はサボっている。
サボっている2割のアリを排除しても、再び「2:6:2」の割合に戻り、2割のアリがサボり始める。

こうした考え方は、人材活用や組織マネージメントをはじめ、ビジネスや成功法則など、いろんなところで活用されています。

262の法則を学級運営で例えると・・・

で、この法則を学級運営に置き換えるとこういう風に言えるかと思います。

2割:クラスの中で普通に適応できる子
6割:不可も可もない子
2割:クラスの勉強について行けなかったり、
    適応するのに苦労する子

この考えを踏まえれば、どんなクラスでも2割の子は学校に合わずに苦労している子がいるということになります。

不登校の本当の原因とは〇〇

不登校の本当の原因は、
「子どもと学校が合わなかったため」
です。

そして合わない学校の中で、3つの「モウ」とが起こってしまい、
エネルギーを摩耗してしまいます。

不登校の原因3つの「モウ」
ここでは不登校の原因についてお話しています。不登校の本当の原因は〇〇と学校が合わないこと不登校の原因は親の子育ての在り方や学校の問題ではありません。本当の原因は子どもの感性が学校に合わないことです。例えば、万人が働きやすい会...

 

その結果、自分を守るために頭痛や腹痛を選択し、
「学校に行けなくなる」という選択をしてしまうのです

100人中、100人の子どもと相性の良い学校なんて存在しません。

当然ですが、全ての人が幸せに働ける会社が存在しないと同じことです。

人には個性があり、全ての仕事を器用にこなせる子もいれば、
どうしても「この仕事は合わない」ということなんていくらでもあるのです。

不登校の気持ちがわからない本当の理由

でも、多くの人は
「学校に合わない子がいる」と言う視点はなかなか持てません。

なぜなら、ほとんどの子が学校に行っているからです。
そして、ドラマやアニメ、漫画などのサブカルチャーの学園物の多くは
学校で楽しく過ごしているシーンをたくさん見かけます。

そういうのを見ると、
学校行くのが普通だ、当然だ
と言う価値観が浸透してしまうのは当然だろうと思います。

また、私を含め、多くの方は
不登校になることなく学校に行って卒業しています。

そのため、なかなか不登校の気持ちについて
イメージが持ちにくく、
だからこそ「子どもがわからない」と悩んでしまうのではないかと思います。

私もカウンセリングで、
「学校に合わない子どもの気持ちがイメージできない」
と、苦しい思いをされてきたお母さんたちとお会いしてきました。

でも、学校が苦しくなってしまう子がいるのは事実なんですよね。

なので、この記事をお読みの方は
「学校に合わない子どもが必ずいるんだ」
頭の片隅でもいいので入れて頂ければと思います。

262の法則から見る学校や親にできること

適応できる2割の子

学校に適応できる2割の子に対しては、
特別なサポートはあまり必要ないでしょう。

適度に先生や親が声をかけをしたり、
良い関係を作ることができれば、
彼らはどんどん学校の中で成長していきます。

可も不可もない6割の子

学校適応に不可も可もない6割の子に対しては、
その子たちが少しでも学校を好きになるように、
また嫌いにならないように工夫していくことが大切です。

クラスの雰囲気を良くする、
授業を楽しくする、
褒めるところを増やしていく、

そうした学級運営や学校づくりをしていくと良いです。

また、親も日ごろのコミュニケーションを大切にして、
子どもの気持ちをしっかりと聞けるような姿勢ができると、
「学校嫌い」になるリスクは一気に減ります。

ちなみに、私の所感ですが、世の子育て本や教育のノウハウは
この6割の子に絞って書かれていることが多いような気がします。

適応に苦しむ2割の子

最後に学校に適応するのに苦労する2割の子について。

この子たちについては注意深く見守る、
先生同士で情報共有してチームで対応していく、
家庭との情報共有を密にしていく
といったきめ細やかな対応が必要だと思います。

また、できる範囲でいいので、

その子に合った支援、
例えばしんどくなったら保健室で休んでもいいとか、
ゆっくりする場所を提供するとか、
学校を休憩するというのを許容するとか、

そうした配慮をができると良いなと思います。

まとめ

今回はパレートの法則から、不登校の予防について中心に書かせていただきました。

私が気になっているのを一つ上げるとすると、
多くの不登校の予防は、6割の子に向けて書かれていることが多く、
「学校にもともと合わない子をどうしていくか」
と言う視点が入っていないんじゃないかということです。

ちなみに、不登校はどんどん増え続けています。
またそれに伴い、学校も変化しつつあります。

しかし、教育機会確保法の法律を知らない学校現場も多く、
学校に合わない子と言う視点での支援はまだまだ不十分です。

未だに「どう適応させるか」という視点になりがちの対応をしている印象があります。

できれば、そういう子たちが将来生きる力が持てるように、
どう配慮できるのか、サポートできるのかといった視点
考えていけるような社会になれたらと思います。

最近は不登校特例校も増えてきたので、
そういう視点で考えていける人が増えてくるのを切に願っています。

ではでは、また♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました